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廃車と売却の違い

車を手放す際、廃車と売却を検討する人も多いでしょう。廃車・売却それぞれの特徴と、どちらを利用すればお得になるのかについて知りたい方のためのページです。

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一般ユーザーが愛車を手放す際、例えば、あまりに古くて価値のないクルマの場合は「廃車(スクラップ)」、まだ価値がありそうなクルマの場合には、「売却」を検討する人が多いものです。

ここでは、廃車と売却の違いについて、簡単に考察してみます。

廃車とは?

まず、廃車とは、解体業者において、クルマをバラバラに解体し、ドアやエンジンなど、まだ十分に再利用ができる価値のあるパーツは、取り外して中古部品として再生され、残った骨格などはせん断処理や破砕処理等を施し、鉄や非鉄金属などの有価資源を回収する、一連の工程のことを指します。

廃車に伴って、解体業者から依頼者に対して、ある程度の対価が支払われるのが一般的です。

しかし、金属相場の大幅な下落によって、採算が悪化している場合には、依頼者からスクラップ費用を徴収する場合があります。この状態のことを「逆有償」と呼びます。

売却とは?

売却とは、廃車とは異なり、解体業者に依頼してスクラップしてもらうのではなく、買取業者やディーラー等に「売却」することです。

買い取った側の買取業者やディーラー等は、買い取ったクルマを中古車オークションで転売したり、自社の中古車センターに並べたりするのが一般的です。

ただ、新車販売時の下取りとして、明らかにスクラップ工程行きになるようなクルマを、新車の値引き代わりに有価で買い取っているような場合は、せっかく買い取ったクルマであっても、解体業者に引き渡してスクラップにする場合もあります。

廃車と売却、どちらにすべきか!?

廃車(スクラップ)と売却のどちらを利用するのが得なのか、気になる人もいらっしゃるかもしれません。

まず、言えることは、たいていのクルマの場合は、スクラップよりも売却のほうがお得になります。

しかし、手放す予定のクルマのオークション相場が3万円以下で、鉄屑相場がトン当たり2~3万円以下というような状況であれば、解体業者に直接引き取ってもらうか、解体業者専門の一括査定サイト(かんたん車査定ガイドを利用したほうが、お得になる場合があります。

これは、中古車オークションで売却したとしても、値段がほとんどつかないようなクルマの場合、中古車オークションに出品することを前提とした一般的な買取業者に売却するよりも、解体業者に直接売ってしまったほうが、中抜きがされない分、高く売れる可能性があるためです。

但し、解体業者の中には、業者との取引時にはそれなりの対価を支払うのに、一般ユーザーが直接クルマを持ち込んだ場合には、素人ゆえに足元を見た低い価格しか払わないケースがあります。

解体業者に相談する際には、必ず車種や状態などを伝え、どれぐらいの金額で引き取ってもらえるのかを事前に確認するようにしましょう。

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廃車と売却(買取)の買取価格・手間・コストなど徹底比較!

廃車と売却(買取)では、具体的にどのような点に違いがあるのでしょうか?

ここでは、買取価格・手続きにかかる手間とコスト・税金の還付という4項目から両者を徹底比較してみました。

  売却(買取) 廃車
買取価格 車種や年式、状態などによりさまざま
  • スクラップ業者に頼む場合は、鉄くず代として1~3万円が相場
  • 廃車買取業者に頼むと、さらに高値で売れる場合も
手間 かからない 業者によってはかからない
コスト かからない 業者によってはかからない
税金の還付 受けられないことが多い 受けられる

それぞれの項目についてくわしく解説していきます。

買取価格

買取業者に中古車として買い取ってもらう場合、車種や年式、車両の状態、走行距離などによって買取価格は変動します。

年式が新しく状態がいい車ですと、新車価格の8~9割の値で売れることもあります。

ただし、一般的には3年・5年などのタイミングで買い替える人が多いため、買取価格の相場は新車価格の3~5割程度です。

もっと年式が古い車や走行距離が長い車の場合は、さらに低い価格となります。

もちろん業者によっても多少異なりますが、中古車市場には相場がありますので、「カーセンサーnet」などのサイトで調べれば大体の目安を知ることができます。

一方、廃車で受け取れる金額は業者によって大きく異なる点が特徴です。

たとえばスクラップ業者に依頼する場合、「鉄くず代」として普通車なら1~3万円を受け取れる場合が多いでしょう。

また、下のほうでもくわしくご説明しますが、廃車では税金の還付も受けられますので、それと合わせれば5万円以上になることもあります。

さらに多くの金額を受け取れる可能性があるのは、廃車専門の買取業者に売却する場合です。

廃車専門買取業者は、買い取った車のパーツを販売することで利益を得ているため、中古車と同じように廃車も一定の値で買い取ってくれます。

中古車ほどの値はつきませんが、車種によっては10万円以上で売れることもあるようです。

一方、もっとも損をすることが多いのはディーラーに廃車手続きを頼む場合です。

ディーラーは廃車で利益を出すしくみを持っていないため、お金を受け取れるどころか別途、廃車費用がかかることもあります。

コスト

中古車買取では、基本的にコストはかかりません。

個人間で売買する場合は、車の名義変更にかかる費用が必要になりますが、多くの買取業者では無料で手続きを代行してくれます。

こうしたサービスを行なうことで、より多くの人に車を売ってもらえるようにしているのです。

また、動かない車を引き取るためのレッカー代も無料にしている業者が多いですし、新しい車が手元に届くまでの間、無料で代車を貸してくれる業者も少なくありません。

一方、廃車の場合は「どの業者に依頼するか」によってかかるコストが変わってきます。

もっともコストがかからないのは廃車買取業者で、中古車の買取業者と同じく陸運支局での手続きや書類作成などの面倒な作業をすべて無料で代行してくれる上、レッカー代もかからない業者が多いです。

それに対し、スクラップ工場に持ち込む場合は1万円~2万円の解体費用がかかることがあります。

また、移動できない車の場合はレッカー代もかかりますし、廃車手続きを代行してもらう場合は代行手数料もかかってきます(これらを無料にしている業者もいます)。

もう一つ、廃車にかかる費用として「リサイクル料」があります。

これは車を廃車する場合に必ずかかる費用ですが、2005年以降に新車で購入した車、もしくは車検を行なった車であれば自動的に支払い済みです。

もし支払っていない場合は、廃車にする際に支払う必要があります(7,000円~18,000円程度)。

手間

中古車買取では、手間はほとんどかかりません。

車を売るにあたってもっとも面倒なのは、移転手続き(名義変更)ですが、委任状さえ作ればほとんどの業者では無料で代行してくれますので、売主が動く必要はないのです。

一方、廃車の場合も陸運支局で車の抹消登録手続きが必要になりますが、無料で手続きを代行してくれる買取業者に頼めば手間はかかりません。

陸運支局は平日夕方までしか空いていないため、もし自分で手続きする場合は仕事の調整などが必要になってきます。

ただし、中古車買取でも廃車買取でも、印鑑証明書と実印は基本的に自分で用意します。

税金の還付

中古車買取と廃車で大きく異なるのが、税金の還付です。

廃車時には、自動車税・自動車重量税・自賠責保険料がそれぞれ月割でもどってきます。

自動車税は「廃車手続きが完了した翌月~翌年3月まで」、自動車重量税は「廃車手続きが完了した翌月~車検の有効期限まで」、自賠責保険料は「廃車手続きが完了した翌月~保険の有効期限まで」の分がそれぞれ月割で還付されるのです(ただし軽自動車の場合、自動車税の還付は受けられません)。

ですから廃車手続きをするタイミングによっては、ある程度まとまった金額がもどってくることになります。

一方、中古車買取に出す場合は、基本的に税金の還付は受けられません。

厳密には、自動車税は買取店から還付されることになっているのですが、実際は自動車重量税や自賠責保険料などもすべて合わせて買取価格に上乗せするケースが多くみられます(買取業者によっては、還付金として別途支払うところもあります)。

このように、中古車買取と廃車にはいくつかの違いがあります。

少しでも多くのお金を得るためには、まず中古車買取店に査定をお願いし、そこで値が付かない(もしくはごく低い)ようであれば廃車専門の買取業者に相談してみる、という手順を踏むことをおすすめします。

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