エンジンがかからない車も買取可能?
- 執筆者 モータージャーナリスト 金子
- (@car_kaneko)
エンジンがかからないような不動車でも買取は可能でしょうか?新興国で再販したり、パーツとして輸出したりできる可能性があることについて詳しく説明します。
本題に入る前に、車を高く売ることができる2種類のサービスをご紹介しておきます!
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エンジンがかからない放置車は海外流通の用途がある
エンジンがかからない、あるいはその他の理由で不動車となった場合、事故車や炎上車よりも買取価格が提示される可能性があります。
エンジンがかからないという理由はいくつもあり、簡単に修理できるものもあればエンジン本体が壊れ(タイミングベルトで動くエンジンはタイミングベルトが切れると致命的な損傷を受けます)、修復不可能な場合もあります。
一般的にエンジンがかからない状態というのは致命的損傷まで達していないけれどエンジンを修理するほど車に価値がない場合に用いられます。
とくに長い期間、放置していた車はボディが汚れて塗装剥がれやサビが発生、タイヤは空気が抜けてひび割れを起こし、車内もカビの臭いが充満するなど処分以外考えられないという状態になります。
当然、車に多く使われている樹脂やゴム類も劣化、ボンネット内でも電装系統には大きなダメージを受けているはずです。
見た目にもボロボロになっている不動車ですが、エンジンは丈夫にできており、長い間、放置していてもエンジン回りの装備さえ整えばほとんどの場合は息を吹き返すものです。
国内流通させるためにはエンジンだけ丈夫でも他の部分の修理に費用がかかってしまうことから修理しない車買取業者も、海外、とくに新興国へ再販のルートを持っている業者であれば簡単な修理を行うだけで商品となるので、エンジンがかからないような放置車、不動車でも買取を行う可能性があります。
車を解体してパーツを海外に輸出する業者も!
日本車は海外で相変わらず人気があります。新車の経済性はもちろん、国内流通できないような状態の車種でも頑丈で壊れないと高評価を得ています。
放置された車でボディに大きな損傷がなければ、国内で中古のタイヤや部品を購入して、とりあえず走れる状態にするだけで新興国、とくに東南アジアには日本のように厳しい車検がないので十分に稼働できる車となります。
ボディに大きな腐食による穴が開いているような廃車同然の放置車でもエンジンやリアのアクスルハウジング(左右の内輪差を解消するデファレンシャルギアを内包している部分)、ドライブシャフトなど使えるパーツがいろいろあるので、車を解体、パーツとして輸出することもできます。
一般的な車買取業者でもエンジンのかからない車の買取りを行っていますが、業者の中には海外ルートを独自で開拓、輸出に強い業者もいます。
エンジンのかからない車でもネットの一括査定サイト(かんたん車査定ガイド)などに申し込み、複数の業者に査定依頼を行えば必ず買取価格を提示してくる業者がいるので、廃車を考えずに少しでも高く売る方法の検討をお勧めします。
エンジンがかからない車でも簡単な修理で直ることも!
最近は軽自動車でもエンジン始動がプッシュスタートのボタン式になっており、キーを差し込んで回すという作業をする車が減ってきました。
しかしボタン式になったことだけでも「エンジンがかからない!」という事態が起きることがあります。
その理由は単純にプッシュボタンのあるリモコンキーが電池切れになっていることです。
エンジンがかからない時は必ず急ぎの用事がある時で、焦ってしまって冷静な判断が下せず、車が故障したと思いがちですが、じつは故障ではなく消耗品の耐久限界が原因という例は少なくありません。
しかし買取業者へ査定依頼する例の中には、すぐに直せる程度のエンジンがかからない車種が多くあり、低い査定価格のまま買取業者に引き取られています。
エンジンがかからないから壊れたと簡単に思わず、何が原因でエンジンがかからないのか分かる範囲で構わないので調べてみることをおすすめします。
エンジンがかからない車の大半はバッテリー上がりが原因
エンジンがかからない原因はいろいろありますが、その中でもっとも多いのがバッテリー上がりです。
プッシュスタート式でもキーを回すタイプでも共通で、ボタンを押してもキーをONにしてもセルが回らず、車がウンともスンとも言わず無反応の時はまずバッテリーのチェックを行ってください。
バッテリーチェックは誰でも器具を使わず簡単にできます。プッシュスタート式のAT車はブレーキを踏まずにボタンを2回押してACCの位置に、キーを回すタイプは1回ひねってACCの位置にします。
ACCとはアクセサリー電源のことで、この位置にするとバッテリー電源によって装備されている電装品を動かすことができます。
メーターランプが点灯しない、ライトのスイッチをONにしても点灯しない、あるいはエアコンのスイッチを入れても作動しなければバッテリーが上がっている証拠です。
バッテリー交換は単純にバッテリーを載せ替えるだけなので、自分で行えば費用は数千円から2万円以内で収まります。
逆にACCのポジションで電装品に問題がない場合はオルタネーターやセルモーターなどが故障している可能性があるので、そうなると素人の手に負えなくなるため修理業者へ依頼することになります。
買取業者へ査定依頼する際、たとえ原因がバッテリー上がりだけでも不動車になっていると買取価格は大幅に下がります。
わずかの手間をかけることで高値売却につながる可能性は十分にあるのです。
エンジンがかからない車を高く売る方法
以上を踏まえ、エンジンがかからない車を高く売るための手順をご紹介していきます。
まずは自分でバッテリーやリモコンキーの電池をチェックする
上記でご説明したように、エンジンがかからない原因は意外と単純な場合も多いため、まずはリモコンキーの電池チェックやバッテリーチェックなどを行なうことが先決です。
バッテリー上がりが原因になっている場合はバッテリー交換、リモコンキーの電池切れの場合は電池交換だけで済みます。
ちなみに電池交換をしてもリモコンキーが直らない場合は、中にある発信機が壊れている可能性があります。
その場合は、数万円かかりますがディーラーでキー本体を新品に交換してもらったほうがいいでしょう。
原因がわからない場合は、ディーラーや整備工場などで見てもらう
セルフチェックをしてもエンジンのかからない理由が不明な場合は、ディーラーや整備工場などでプロに一度見てもらいましょう。
まずは故障の原因を調べてもらって見積もりを出してもらい、その費用をみてから実際に直すかどうかを検討します。
エンジンがかかるかどうかは、車買取の査定に大きな影響を与えますので、数万円程度で直るなら直してしまったほうがいいかもしれません。
たとえばオルタネーターやセルモーターの交換なら、数万円で済むと思います。特にディーラーより整備工場のほうが、リビルト品を使ってもらえるため安上がりです。
一方、エンジン本体を交換しなければいけないとすると数十万円かかるため、そのまま査定に出すことをおすすめします。
車買取店に査定を依頼する
費用がそれほどかからない場合は直してもらってから、かかる場合はそのままの状態で、まずは中古車買取店に査定を依頼します。
上でもご説明したように、エンジンのかからない車でも業者が自社工場で直してから再販できることもありますし、直らない場合もパーツとして売れる可能性は十分あります。
ですから、最初から廃車にするのではなく、まず買取店で見積もりをとることから始めましょう。
その際は1社だけで判断せず、複数の業者に見てもらうことが大切です。一度の手間で多くの業者に見積もりをとるためにも、ネット上にある「 一括査定サイト」を利用してみてください。
買取店で0円査定だった場合は、廃車専門業者の見積もりをとる
可能性は低いですが、もしどの買取店でも値がつかなかった場合は、廃車専門の業者に引き取ってもらうことを検討しましょう。
廃車専門業者は、車の鉄くずや使える部品などを販売することで利益を出しているため、無料で車を引き取ってくれますし、面倒な廃車手続きもすべて代行してくれます。
しかも使える部品が多い場合は、いくらかで買い取ってくれることもあるため、自分で解体業者に持ち込むよりも断然お得です。
最近は廃車専門業者の数も増えていますので、もっとも条件のいいところを探すためにも、廃車の一括査定ができるサイト(廃車専門業者)で複数の業者に見積もりをとることをおすすめします。
あなたに合った売却方法は?
現在、車の売却方法は買取業者や下取りだけではなく、オークション形式や特定車種に強い買取店などさまざまな方法があります。自分に最も合った売却方法を選んで最も高く売れるようにがんばりましょう!
※人気車から不動車まですべての車に価値がありますので、どちらか一方又は両方に一度買取査定をとってみましょう!