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個人売買で車の売却後、名義変更がきちんと行われないトラブル

個人売買で車を売却した際、購入者が必ず名義変更を行うように契約書を交わしましょう。このページでは、名義変更に関するトラブルとその対策について解説します。トラブルのない買取業者はこちらから

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名義変更が行われないと起こりえるトラブル

個人売買(個人間売買)は、通常の車の売買とは異なり、業者を通さない分、「高く売れる」「安く買える」というメリットがあります。

かつては、よく用いられた取引手法ですが、中古車情報誌や中古車オークション(卸売市場)が発展してからは、利用が減っていました。しかし、ヤフーオークションに代表されるインターネットオークションの普及により、個人売買は再び脚光を浴びつつあります。

かくいう筆者も、実は中古車業界に長く身を置いた経歴があり、個人売買のメリットやデメリットを熟知した上で、これまで数台ほどヤフオクで愛車を入手したり、売却したりしています。

その経験から、やはり「個人売買は、素人には向かない」との印象を持っています。特に、売却時においては、名義変更がきちんと行われない可能性について、警戒する必要があります。

名義変更をしないことの危険性

よく、個人売買について、「怖い」と思われているのは、購入した車が修復歴車であったり、メーター改ざん車であったりといった、買う側に降りかかる危険性についてです。

しかし、売る側の立場においても、実は重大な危険性が潜んでします。よく問題になるのが、名義変更についてです。

購入した側が、名義変更を迅速に行わず、旧所有者の名義のままで車を使用してしまう場合があるのです。旧所有者名義のまま乗り続けられると、さまざまな弊害が起こり得ます。

たとえば、スピード違反や駐車違反などの交通違反の通知が旧所有者の元に届き、弁明のために警察署に出頭しなければならなくなったり、交通事故を起こされてしまった場合には、損害賠償を求められる可能性があったり、さらに悪質な場合は、偽名・偽住所で車を購入し、購入した車を使って犯罪に用いたりする例も起こり得るのです。

つまり、個人売買において、買い手側に名義変更を委ねることは、それなりに危険が伴うということを、肝に銘じておく必要があります。

もちろん、こういった悪質な事例に遭遇するのは、あくまで可能性があるという話に過ぎず、何の問題もなく取引が円滑にできる事例のほうが多いものですが、念のため警戒しておくに越したことはありません。

名義変更保証金を預かるべき

では、このような名義変更にまつわる不都合な出来事を防止するには、どのようにすればいいのでしょうか。まず、売買の際には、必ず契約書を交わしましょう。

その際、車を引き渡した後は、1週間以内などの期日を区切って、速やかに名義変更をするとともに、名義変更前に交通違反や交通事故などの迷惑行為があった場合には、損害を補てんしてもらう場合もあることを明記しましょう。

そして、名義変更が完了するまでの間、必ず保証金を預かるようにしましょう。具体的には、売買契約代金を決済する際に、3~5万円程度を保証金として預ります。

そして、名義変更が完了した証拠として、名義変更後の車検証のコピーを郵送かFAX等で送ってもらい、それを確認した後に、買い手側に保証金を返金します。

この方法は、自分自身の身を守るために極めて有効ですので、必ず実践するようにしましょう。

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トラブルを未然に防ぐ3種類の名義変更の方法

車の売買で名義変更のトラブルが起きないようにするための3つの方法をご紹介します。

1.自分で名義変更をしてから車を引き渡す

売った車の名義変更は、買主が行なわなければいけないという決まりはありません。

売主が行なってもいいですし、第三者に代行してもらうこともできますので、もし相手に名義変更を任せることに不安があるなら、自分で手続きをしてから車を引き渡すのも一つの方法です。

ただしその場合、一つだけ注意したいことがあります。それは、いざ名義変更が終わって車を引き渡そうとしたら連絡がとれなかった、というケースがあり得ることです。

「車は自分の手元にあるのだから別にいいのでは?」と思われるかもしれませんが、車の所有者が他人になっている以上、自分の名義にもどすためには相手側の委任状や印鑑証明書などが必要になります。それらがないと、車を再び売ることもできません。

めったにあることではないと思いますが、こうしたリスクを考えると、名義変更に必要な書類を買主からもう一セットもらっておくなどの予防策をとっておいたほうが安心です。

2.売主と買主が一緒に名義変更をする

もっとも安全で確実な方法は、売る側と買う側が一緒に名義変更の手続きをすることです。

さらに、その場で車の引き渡しや代金の受け取りも行なえば、お互いに安心して取引を完了できます。

売主と買主が一緒に名義変更をする場合は、以下の書類が必要です(普通車の場合)。

譲渡証明書 売主の実印が押印されてあるもの
売主の印鑑証明書 発行日から3ヵ月以内のもの
買主の印鑑証明書 発行日から3ヵ月以内のもの
売主・買主の実印 印鑑登録されているもの
車検証 コピー不可
新使用者の車庫証明書 発行日からおおむね1ヶ月以内のもの

上記は事前に準備しておくもので、あとは手続きに行く運輸支局および税事務所で、「申請書」や「手数料納付書」「自動車税・自動車取得税申告書」などをもらい、必要事項を記入します。

ただし、新所有者と新使用者が異なる場合や、車検証に記載されている売主の氏名や住所が変わっている場合、売主・買主のいずれかが未成年者の場合などは別途書類が必要です。

お互いに書類をそろえたら、買主の居住地を管轄する運輸支局へ2人で行って手続きをします。

買主がほかの都道府県に住んでいる場合はナンバープレートの変更もあるため、車ごと運輸支局への持ち込みが必要です。

無事に名義変更ができたら、買主の氏名や住所が記載された新しい車検証が交付されますので、間違いがないかどうかを一緒に確認しましょう。

3.一時抹消登録をした状態で車を引き渡す

もう一つ、名義変更のトラブルをなくすための秘策としては、車を一時抹消登録してから買主に引き渡す、という方法があります。

一時抹消登録(軽自動車の場合は一時使用中止)をすると、車は所有者がいない状態になりますので自動車税もかかりませんし、何かあっても売主の責任を問われることは基本的にありません。

この方法は、双方がトラブルを避けられるため便利なのですが、やや手間が増える点がデメリットです。

一時抹消登録をするとナンバープレートが外され、その車は公道を走ることができなくなりますので、車を引き渡す際は仮ナンバーを申請する必要があります。

また、車検がまだたっぷり残っている車の場合、抹消登録をするのはもったいないかもしれません。逆に、もう少しで車検が切れる車や、すでに切れている車には向いています。

ちなみに、抹消登録をする前に「予備検査」という簡単な車検を受ければ、3ヶ月以内に本登録をした場合に限り、登録時にあらためて車検を受ける必要はなくなります。

予備検査は、自分で陸運支局に持ち込んで受ければそれほど費用もかかりませんので、買主のためにも受けておくのがおすすめです。

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