雹害車は買取可能?
雹(ひょう)による被害に遭い、数百から数千か所という無数のヘコミがついてしまった車を雹害車といいます。このページでは雹害車の修理と買取について説明します。
雹害車は買取可能?
筆者は、雹害車という用語をパソコンで入力しながら、「雹害車という漢字を読める人は、どの程度いるのかな?」と感じています。
雹害車の「雹」とは、平仮名で書くと「ひょう」です。でも、「雹って何?」という人もいらっしゃるかもしれませんね。
雹は、積乱雲が急激に発達するなどの悪天候時において、雨や雪ではなく、上空から氷の塊が降ってくる現象です。小さいものだと直径5ミリ程度のものから、大きいものだと直径30センチ近い巨大なものまで、さまざまな大きさの雹が過去に観測されています。
雹に出くわすと、自動車は少なからず影響を受けます。大きな雹に当たると、ウインドーガラスが割れますし、天井やボンネットなどの外装パネルに無数のヘコミができてしまいます。
雹が降りはじめたら、すぐに屋内駐車場や高架橋の下などに避難するのが理想ですが、渋滞にはまっていたり、近くに屋根付きの場所がないといったような場合には、雹の落下に晒され続けることになってしまいます。
そうなると、数百から数千か所という無数のヘコミがついてしまうことも珍しくありません。このように、雹による被害に遭ったクルマのことを、雹害車(ひょう害車)と呼びます。
読者の皆様の中には、実際に雹害に遭ったことのある人もおられるかもしれませんし、まだ遭ったことがないという人であっても、ゲリラ豪雨をはじめとする異常気象がこのところ増えている実情から鑑みますと、雹害に遭う恐れは以前よりも高まっていると言えます。
ですから、雹害車の価値がどの程度になるのか、雹害車の買取は可能なのかなど、気になる方もおられると思います。そこで、まず明確に述べておきたいことがあります。それは、「雹害車は買取可能である」ということです。
雹害車の扱い方
前述したように、雹害車は、雹による直撃をどのように受けたかによって、被害の状態が大きく異なります。
軽度のものであれば、駐車場で隣のドアがコツンと当たったときにできるいわゆる「エクボ」程度の小さなヘコミが少しつく程度で、日常の使用においてもあまり気にならないものです。
このような軽度の場合では、特に修理はせず、そのまま乗る人も多いものです。ただ、雹に当たった箇所の数が多かったり、ヘコミが少し深かったりして、やはり気になるという場合には、板金塗装による修理が可能です。
その際に気を付ける必要があるのは、ルーフの板金修理は修復歴車扱いとなる場合があることです。
修復歴車となることを回避する方法としては、板金修理ではなく、外装パネルの内側から棒状のもので押してヘコミを目立たなくする「デントリペア」というテクニックがありますので、これを活用するのも効果的です。
一方、大きな雹に長時間にわたって晒されたような場合には、外装パネルに無数のヘコミができてしまいますので、板金塗装するしか選択肢がない場合があります。
そのため、車買取業者による査定は、中古車オークション会場に出品した際の検査において、「雹害車」であることが確実に明記されてしまう前提で見積もりがなされます。
これは、中古車オークションでは板金修理が必要という前提、すなわち修復歴車となってしまうという前提で、低めの落札価格となる可能性が高いためです。
この辺りは、雹害に遭ってしまったオーナーとしては、いささかつらいところではありますが、よほどの低年式車でもない限り、二束三文で買い叩かれる可能性は低いですから、まずは買取業者に相談してみるようにしましょう。
その際には、1社だけに相談するのではなく、一括査定依頼サイトを活用し、複数の買取業者に査定をお願いするようにしましょう。
あなたに合った売却方法は?
現在、車の売却方法は買取業者や下取りだけではなく、オークション形式や特定車種に強い買取店などさまざまな方法があります。自分に最も合った売却方法を選んで最も高く売れるようにがんばりましょう!
※人気車から不動車まですべての車に価値がありますので、どちらか一方又は両方に一度買取査定をとってみましょう!