個別査定の状態を下げると減額対象の可能性がある

新車購入時、ディーラーへ下取りに出す対象車両が売買契約後に下取り価格を減額されるのは、新車納入時前に対象車両を傷つけた場合です。

下取りをする際には個別査定が行われ、対象車両の現状維持で下取り価格が決まっているので、その現状維持を下げるような状態になれば、状態に相応の減額となります。

どのディーラーにおいても減額対象となるのは事故です。下取り予定車の状態が著しく損傷した場合は減額を免れることはできません。

下取り価格は新車の購入資金一部となっているはずなので、事故の程度によっては減額のために一度、新車購入の契約を破棄、改めて事故を起こした対象車両の査定を行い、再度、下取り価格を設定するといった面倒な手続きを踏むことになります。

対象車両の下取り価格が決まった後に車両の状態を悪くするといっても、さまざまなケースがあります。たとえばバンパーやフェンダーを擦った程度のことであれば、ディーラーによっては再査定を行わず下取り価格をそのままにするところもあります。

ディーラーは必ず整備工場を抱えており、簡単なキズやへこみであれば安価に直せるからです。

小さなキズやへこみならば交渉次第！

小さなキズやへこみをつけてしまった場合、それを隠したまま下取りとして引き渡すと悪意があると思われ、最悪、減額対象となることもあるので、ディーラーの営業マンへ正直に申告することをお勧めします。

ディーラーも小さなキズひとつで契約がこじれ、契約破棄となることは避けたいので、ほとんどの場合は減額免除になるはずです。

事故によってドアやバンパー、フェンダーなどの外装部分が大きくへこんだようなケースは再査定となります。だからといって新車を購入するディーラー以外のところで修理することは得策ではありません。

前述したようにディーラーは自社で修理工場を持っているため、外装部品の修理交換も行えるので、他の修理工場へ出した修理費よりも再査定による減額の方が高くなることはありません。

しかし損傷がフレームまで達してしまうと、たとえ修理しても修復歴あり、つまり事故車扱いとなってしまうので、大幅な減額は必至となります。

車買取業者との取引では、契約締結後の再査定による減額で問題となるケース（瑕疵担保責任：隠れたる重大な瑕疵、車の場合は再査定で発見された隠れたる欠陥を売主の責任とする意味）もありますが、ディーラーへの下取りで瑕疵担保責任が問われることはありません。

また下取り時の走行距離も著しく伸ばさなければ再査定になることもなりません。とはいえ、下取り価格が決まってからは、それまで以上の慎重な運転を心がけた方が賢明です。

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