車を1番高く売る方法は5つのうちこれだ!
- 執筆者 モータージャーナリスト 金子
- (@car_kaneko)
大切に乗ってきた愛車を手放すなら、できるだけ高く売りたいと思うのが心情です。
しかし、車の下取りや買取に関する知識が不足していると、実は二束三文といっても過言ではないほど低い価格でしか売れないこともあります。
実際、多くの方がせっかくの愛車をかなり安く売ってしまっているのが現状です。
愛車を高く売るためには、売る時期やタイミング、売却先などを慎重に選ぶのはもちろんのこと、ある程度の交渉スキルも必要とされます。
ここでは、愛車をもっとも高く売るための基本的なアプローチを5つご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
本題に入る前に、車を高く売ることができる2種類のサービスをご紹介しておきます!
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車を高く売る方法1.高く売れる時期を選ぶ!
車の買取相場は、季節や時期によって常に変動します。
なるべく高く売るためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
車がもっとも高く売れる時期は1~3月!
月別で見ますと、車がもっとも高く売れやすいのは1~3月です。
特に3月は、就職や異動などで車の需要が高まるため、多くの中古車販売店が車の在庫を多めに確保しておきたい時期になります。
実際、「日本自動車販売協会連合会(自販連)」が発表する、2017年の中古車登録車の月別台数(新規・移転・変更の3業務合算の数値)を見てみますと、トップ5は以下のようになっています。
順位 | 月 | 中古車登録車の台数 |
---|---|---|
1位 | 3月 | 503,327台 |
2位 | 6月 | 333,576台 |
3位 | 2月 | 321,672台 |
4位 | 10月 | 312,615台 |
5位 | 9月 | 311,993台 |
このように、1年の中でも3月が抜きん出て中古車の登録台数が多いことがわかります。
この数値は、車の名義変更(移転登録)や、いったんナンバーを外された車の再度の登録(新規登録)などが行なわれた総数を示したもので、つまり中古車の販売数とほぼ同じです。
やはり3月は、これから新生活をスタートする時期ということもあって、新たに車を購入する人が多いことがうかがえます。
次に6月が多くなっているのは、夏のボーナスが入って車を買う(買い替える)人が多いからだと考えられます。季節的にも、ちょうど夏休みに向けて車を新調したい時期でもありますね。
なお、4位と5位は10月・9月になっていますが、9月も3月と同じく決算期にあたりますし、半期の節目で異動になる人が増えることが一因と思われます。
車を売るなら、上記のように車の需要が高まる時期を狙ったほうが、高く売れる可能性は上がります。
ただしその場合、車の需要時期のさなかに売るのではなく、大体1~2ヶ月前に売るのがおすすめです。
中古車販売店としては、少し余裕をもって在庫数を増やしておきたいため、たとえば3月に向けるなら1月~2月、9月に向けるなら7月~8月に車の仕入れを積極的に行ないます。
この時期を狙えば、それ以外の時期よりも高めに査定してもらえる可能性がありますので、ぜひ覚えておきましょう。
参考:車が高く売れる時期
車種によって、高く売れる季節が違う!
車が高く売れる時期は、車種によっても異なります。
たとえばキャンピングカーのような車は、アウトドアシーズンに需要が高まりますので、春~初夏の売却がおすすめです。
同じくオープンカーも、夏に向けて売れる車ですから、春ごろに売っておくと高い査定額が期待できます。
逆に、SUVや4WDは冬場に需要が高まるため、できれば秋ごろに売却するのがおすすめです。
上記にあてはまらない車の場合は、上でご紹介した「3月・9月の前」、または「夏のボーナスが出る6月の前」あたりを狙いましょう。
車を高く売る方法2.車を売るタイミングに気をつける!
車を高く売るためには、車の売却に関わる経費をなるべくかけないことも大切です。
具体的には、以下のポイントにご注意ください。
車検に通す前に売る!
車を売るにあたって、車検のことが気になる方は多いと思います。
中には、「車検を受けてからのほうが高く売れるかもしれない」と考える方もいるのですが、これは誤りです。
車検の残り期間が少ない場合は、車検に通す前に売ったほうが、結果的に余計なコストをかけずに済みます。
確かに、車検を通した後のほうがプラス査定にはなるのですが、丸々2年の車検期間が残っていたとしても、上乗せされるのはせいぜい3万~7万円程度が相場です。
一方、車検代は軽自動車で5~7万円、普通車なら10万円以上かかることもありますので、多くの場合は車検代のほうが高くつくことになります。
特に修理や部品交換などが必要になった場合、かなり高額な費用がかかってしまいます。
そのようなコストをかけるぐらいなら、車検に通す前に車を売ったほうがお得です。
ディーラーにしても買取店にしても、自社工場などで車検を安く通すことができるため、売主が車検を済ませておかなくても特に問題はありません。
そこで、具体的なタイミングとしては「車検が切れる1~2ヶ月前に売る」のがおすすめです。
というのも、車検の残り期間が12ヶ月未満の場合、基本的にプラス査定にはなりませんから、どうせなら車検の有効期限ギリギリまで乗ってから売ったほうがお得といえます。
ただし、車検期間がまだたっぷり残っている場合、「もったいないから、あと2年乗ってから売ろう」と考えるのはあまりおすすめできません。車の価値は、年数が経つごとにどんどん落ちてしまうからです。
いずれにせよ売却を考えているのであれば、車検の残り期間にはあまりこだわらず、なるべく早めに売ってしまったほうが愛車の査定額は高くなります。
自動車税が課税される前に売る!
車検のほかにもう一つ意識しておきたいのが、自動車税(軽自動車税)のことです。
自動車税は毎年課される税金で、普通車の場合は総排気量によって29,500~111,000円、軽自動車の場合は一律10,800円となっています(いずれも自家用車の場合)。
自動車税も軽自動車税も、毎年4月1日時点の車の所有者(所有権留保がついている場合は使用者)に課税されます。
つまり、4月1日を過ぎてから車を売ってしまうと、次年度の自動車税の納付通知が届いてしまいますので、できればその前に売っておきたいところです。タイミングとしては、遅くとも3月上旬までには売るようにしましょう。
ちなみに、年度途中で車を売ったからといって、納めた自動車税がまったくのムダになるわけではありません。
国から還付を受けることはできませんが、多くは売却先から「売却した月の翌月~翌年3月までの自動車税」を月割で還付してもらうことが可能です。
ただし、ディーラーや買取店によっては、自動車税の扱いがうやむやになることがあります。
たとえば、「買取価格の中に自動車税の還付金を含めていますよ」とさらりと説明されることもありますので、年度途中で車を売る場合は、自動車税の扱いがどうなっているのかを事前に確認しておきましょう。
また、月割で還付されるのは自動車税(普通車の税金)のみで、軽自動車税は一切もどってこないため、特に軽自動車は4月1日前に売却しておくことをおすすめします。
走行距離が5万km・10万kmになる前に売る!
走行距離も、車を売るタイミングの重要な目安の一つです。
当然ながら、走行距離が少なければ少ないほど買取価格は上がります。車の車種やグレードなどにもよりますが、一般的には「1年間で1万km」を目安として、それより多い場合はマイナス査定、少ない場合はプラス査定になります。
たとえば5年落ちの車の場合、走行距離が3万km以下だとプラス査定になることが多いです。逆に6万km以上になると、マイナス査定になります。
さらに10万kmを超えると、「過走行車」と呼ばれるようになり、どのような車であってもかなり減額されてしまいます。(参考:走行距離が多い車を買取で高く売る方法)
ですから、なるべく車を高く売るためには、走行距離が5万kmや10万kmなどの大台に乗る前に手放すのがおすすめです。
「そろそろ車を売ろうかな」と考えている方は、ぜひ走行距離をチェックしてみてください。
ちなみに、10万km超えの「過走行車」は、以前なら売れないことも多かったのですが、最近は車の性能が良くなっているため、売れる可能性は十分にあります。特に海外での需要は高いです。
ただし、買取価格が大幅に下がってしまうのは確かですので、なるべく走行距離が少ないうちに売るに越したことはありません。
車のフルチェンジ前に売る
車の買取価格には、モデルチェンジも大きく影響してきます。
特に、車がフルモデルチェンジされた場合、今乗っている車はいわゆる「型落ち」になりますので、どうしても買取価格は下がってしまいます。
特に軽自動車やハイブリッドカー、コンパクトカーなどは買い替えのスパンが比較的短いため、型落ちによる影響が大きいです。
中でもエコカーは、ランニングコストの低さが魅力ですから、フルモデルチェンジによってさらに燃費性能が良くなると、買い替える人が増えます。すると中古車市場がだぶついて、査定額が低くなってしまうのです。
さらに、他社の競合車のフルモデルチェンジによっても、買取相場に影響が出ます。
こちらも特にエコカーにおいて顕著で、たとえばトヨタのアクアがフルモデルチェンジされると、買い替え需要が一気に高まり、競合車であるホンダのフィットの査定額まで低くなることがあるのです。
とはいえ、車のフルモデルチェンジの時期を正確に予測するのは難しいため、基本的には「なるべく年式が落ちる前に売る」のが最善策といえます。
日本車の場合、マイナーチェンジは2~3年ごと、フルモデルチェンジは4~5年ごとに行なわれることが多いため、高く車を売りたいなら、新車購入から3年ないし5年のタイミングを狙うのがおすすめです。これは、ちょうど車検の時期とも重なります。
特に、新車にどんどん乗り換えたい方は、早め早めの売却が大切です。
車を高く売る方法3.「高く売れる状態」にしておく!
車を少しでも高く売るためには、車の状態に気を遣うことも大切です。当然ながら、車が良い状態であればあるほど、査定で良い評価がつきやすくなります。
まずは、代表的なマイナスポイントをいくつかピックアップしてみましょう。
- 車体のキズ
- 車体のへこみ
- サビや塗装の剥げ
- シートの汚れ・穴
- タバコやペットのにおい
- ガラスのスモークフィルム貼り
- 部品の交換・修理・改造など全般
車が上記のような状態になっている場合は、マイナス査定になる場合があります。(参考:買取価格(査定価格)が安くなるポイントとその金額)
ちなみにガラスへのフィルム貼りは、道路運送車両の保安基準(第29条3項)に抵触しないもの(運転者の視野を妨げないものとして、ひずみ、可視光線の透過率等に関し告示で定める基準に適合するもの)であれば、基本的に査定に影響はありません。
ただし、フルスモークフィルムなどは違法改造ですので、査定額は低くなってしまいます。
上記を踏まえた上で、車を売る際には以下のような点をチェックしましょう。
純正部品は必ずそろえておく!
メーカーオプションや純正の付属品は、車を売るにあたって大きなアピールポイントとなります。
たとえば、純正ナビやサンルーフ、エアロパーツ、アルミホイールなどです。また、整備手帳やスペアキー、取扱説明書などもしっかり用意しておきましょう。
社外品をつけている場合も、自宅に保管している純正品は必ず用意した上で査定を受けることが大切です。
もとに戻せる改造は、戻しておく
改造やカスタマイズをしている場合、自分で簡単にノーマルに戻せる程度であれば、戻してから査定を受けたほうが無難です。
ただし、大がかりな改造をしている場合は、戻すために手間や費用がかかりますので、純正品を用意した上でそのまま査定に出しましょう。
無理に戻そうとすると、場合によっては部品を傷めてしまうこともあります。
清掃は、お金をかけない範囲で丁寧に
車体と車内は、「できる範囲できれいに」が基本です。少なくとも車内をスッキリ片付けて、余計なものがない状態にしておきましょう。
車は買取後、プロの手できれいにしてもらえますから、あえてお金をかけてまで本格的なクリーニングをする必要はありません。
洗車も、慣れていない人が無理にすると、逆に車体を傷つけてしまうおそれがあるため、汚れているなら軽く水洗いをする程度でOKです。
小さなキズは自分で消すという方法も
車体についたごく小さな浅いキズは、コンパウンド(研磨剤)入りのワックスを使って丁寧に磨くだけで、目立たなくすることができます。
ただし、車にくわしくない方がそれ以上の修理をするのは危険です。「タッチペンで補修しようとしたら、逆にキズが目立ってしまった」というケースもよくあります。余計なことはしないでおきましょう。
特にやらなくてもいいこと、やらないほうがいいこととは?
「もっとこうしたら査定額がアップするかな」と思い、つい色々いじりたくなってしまう人も多いのですが、実はほとんど意味のないこともあります。たとえば、以下のような作業です。
- ワックスがけ
- 丁寧すぎる洗車
- タイヤ交換
- ガソリンを満タンに入れる
- オイル交換
これらは、基本的に不要な作業です。
洗車も、ある程度しておいたほうが状態をチェックしやすいというメリットはありますが、上述したようにやり方によってはキズをつけてしまいかねませんので、熱心にしすぎる必要はありません。
特に、キズ・へこみ・塗装剥がれのDIY(自己修理)はハイリスクです。プロに修理を依頼することもできますが、その費用をまかなえるだけの査定額を期待するのは難しいため、結局は損をすることになってしまいます。
理想をいえば、いざ査定に出す段になってからあれこれいじるより、普段から車を大切に使うのが一番です。
たとえば、車内は禁煙にする、ペットを乗せる場合はケージに入れる、下まわりはなるべくこまめに洗車してサビを防ぐ、などの工夫を普段から行なっていれば、いざ車を売る際にもあわてずに済みます。
車を高く売る方法4.車は下取りに出さず、買取店で高く売る!
大切な愛車を高く売るためにもっとも大切なのは、「どこで売るか」ということです。
ここまでご紹介した「売る時期・タイミング」や「車の状態」も、もちろん大切ではあるのですが、売却先を間違えてしまっては何の意味もありません。
車を高く売る最大のポイントは、「ディーラーの下取りではなく、買取専門店を選ぶ」ことです。
まずは、下取りと買取の違いからしっかり押さえておきましょう。
下取り | 次の車を購入するお店に、これまで乗っていた車を売却すること |
---|---|
買取 | 単純に車を売却すること |
一見すると、どちらでもかまわないように思えますが、実際は両者では買取価格が数十万円違ってくることも普通にあるため、注意が必要です。
ディーラーの下取りが安い理由とは?
車の下取りといえば、新車を販売するディーラーでの下取りを指すことが一般的です。
ディーラーの下取りには、「手間がかからず楽」というメリットがあります。これまで乗っていた車をディーラーに下取りしてもらうことで、スムーズに新車に乗り換えることができるため、実際多くの人が特に深く考えず下取りを依頼しています。
また、下取りしてもらうと新車を値下げしてもらえるのも大きな魅力です。
下取りされた車は、よほど状態が悪くない限り、系列の中古車販売店や業者オークションなどで売られますので、その分新車の購入価格から値引きしてもらえます。
これだけ見ると、「ラクだし新車も安く買えるんだから、下取りで問題ないのでは?」と思えるのですが、実はディーラーの下取価格はかなり安いのです。
同じ車を買取専門店に持って行った場合、10万~20万高い査定額が出ることも決して少なくありません。
なぜディーラーの下取りが安いのかというと、「ディーラーは新車を売るのが主な仕事のため、買取専門店と違って少しでも高く買い取ろうする努力をしない」ことが大きな理由の一つです。
実際、良心的な営業マンであれば、「買取店に持っていったほうが高く買い取ってもらえますよ」というアドバイスまでしてくれます。
ディーラーにとって、下取りはあくまで「新車を買ってもらうためのサービス」です。
もっとも、まだ年式が新しくて(5年以内)キズもなく、走行距離も少ない車であれば、それなりに高い値段で下取ってもらえる可能性もありますが、そうでない車にはかなり低い値しかつきません。
さらに、新車を売るのが仕事のディーラーにとって、「古い車を高い価格で下取ってしまうと、新車購入に結びつきにくくなる」という大きなデメリットもあります。
もし何年もたっている車を高く買い取ってしまったら、「車の価値がこれ以上下がる前に買い替えたほうがいいですよ」という営業トークができなくなってしまいます。
つまり、新車の販売が本業であるディーラーにとって、下取りに力を入れるメリットはない、というのが現状なのです。
車買取店の買取価格が高い理由とは?
一方、車の買取店は、ディーラーと違って車の買取を専門に行なっている点が最大の特徴です。
最近は、買い取った車を中古車として自社販売する買取店も増えていますが、本業は買取であり、他店より少しでも多く車を買い取ろうと努力しています。
そのため、ディーラーの下取りよりも査定額は高くなることが一般的です。
また、「業者オークションや独自の流通網でスピーディに売却できる」「中古車市場の現状をよく把握している」など、車を高く買い取るための豊富なノウハウも持っています。
特に買取専門店の場合、自社販売にかかる余計なコストをカットできる分、高い買取価格を提示できる点が強みです。
ちなみに、最近の買取店では代車を貸してくれるところも多いため、サービス面でもディーラーに引けをとりません。
車を高く売りたいなら、迷わず買取店を選ぶことをおすすめします。
一括査定サービスを利用しよう!
現在、車の買取店は全国各地に多数あるため、どこを選んでいいかわからない方も多いと思います。
近くの買取店を適当にピックアップして連絡をとるのも一つの方法ですが、数ある業者の中からもっとも高く買い取ってくれるところを探すためには、ネット上にある「一括査定サイト」を利用するのがおすすめです。
一括査定サービスでは、必要な情報を入力して送信するだけで、複数の買取業者に査定を依頼できます。
その上で、各社に価格競争させることで買取額をどんどん引き上げることも可能ですので(その方法は次の⑤の項でくわしくご説明します)、まずは査定を依頼して、愛車の買取相場を調べることから始めてみましょう。
フルカスタムの改造車・事故車・不動車などは専門店の利用も
フルカスタマイズしていて純正戻しが難しい改造車や、中古車として再販できなさそうな事故車・不動車などは、専門の買取店に査定してもらうという方法もあります。
たとえば改造車専門店なら、普通の買取店では敬遠されるような派手なカスタムカーでもしっかり評価してくれます。カスタムカー好きな顧客を抱えているだけに、高く売りさばける自信があるからです。
同じく、事故車・不動車なども、専門の買取店に持っていったほうが値がつく可能性があります。中古車として再販が難しい車でも、「部品取り」はできるのですが、使えるパーツをムダなく見きわめたり、取り外したパーツを確実に売りさばいたりするためには、それなりのスキルやノウハウが必要とされます。
その点、中古車専門の買取店よりも、事故車や不動車専門の買取店(廃車買取)のほうが高く買い取ってくれる可能性があるのです。
ただし、普通の買取店でも高額査定してもらえる場合もありますので、順序としては「一括査定サイトで複数の業者に相見積もり」→「納得のいく査定額が出なかったら専門店」という流れで進めていきましょう。
車を高く売る方法5.買取店とうまく交渉をする!
愛車をもっとも高く売りたいなら、買取店との交渉が必要不可欠です。
何も考えずに買取業者とやりとりすると、言葉は良くありませんが、「いいカモ」にされてしまう危険性があります。
向こうは毎日のように多くのお客さんをさばいている「買取のプロ」ですから、納得のいく価格で愛車を買い取ってもらうためには、こちらもしっかりと知識を身につけた上で、妥協せず戦うことが大切です。
実際どうすればいいのか、具体的な交渉のコツをいくつかご紹介します。
自分の車の買取相場を調べておく
交渉の前に、まずは自分が売ろうとしている車のおおよその買取相場を知っておきましょう。
Goo買取の査定買取相場をはじめ、インターネット上には車の買取価格をシミュレーションできるサイトがたくさんあります。年式や走行距離などを入力できるところのほうが、精度は高めです。
何も前知識がない状態で査定を受けてしまうと、出された金額が低いのか高いのかわかりません。もちろん、中古車は1台1台状態も異なりますから、相場はあくまで目安ではありますが、だいたいの相場感はつかんでおいてください。
ネット経由で来たことを伝える
買取業者にとってもっとも厄介といわれるのが、ネットから来たお客さんです。
ただ看板を見て飛び込みで来店したお客さんと比べ、インターネット経由で来たお客さんは車買取についての知識がある場合が多く、また他店の情報も入手している可能性が高いため、買取業者は慎重になるといわれています。
「ネットで色々調べた上で来ました」と一言伝えるだけで、最初の査定額がかなり変わってくることもあるほどです。
売る意思があることを示す
どんな商売にもいえることですが、本気で来たお客さんと、「ただなんとなく」のお客さんとでは、対応する側のやる気も違ってきます。
車買取でも、業者を本気モードにするためには、少なくとも「納得できる価格を提示してくれれば、売却する意思がある」ことを示すことが大切です。
たとえば「○日までには売りたい」というふうに、期限を明確に伝えるのも一つの方法でしょう。
とはいえ、初めて来店したのに「即決しに来ました!」という態度はNGです。あくまで、ほかの業者も選択肢に入れた上で思案中である、というポーズをとる必要があります。
本気で車を売る意思のあるお客さんに対しては、買取店も本気の勝負をしてくるはずです。
希望買取価格や他店の査定額を言わない
愛車の買取価格を最高額まで引き上げるためには、「複数の業者間で競わせる」ことが大切です。そのためにも、ほかの業者の存在をちらつかせる必要があります。
ただし、他店で出してもらった査定額を正直に伝えるのは禁物です。もし伝えてしまうと、その額に少しだけプラスした金額を提示されることになります。
同じく、「いくらなら売ってもいいとお考えですか?」と聞かれても、自分の希望買取価格を言わないようにしましょう。
それを言ってしまったら、交渉の主導権は相手がにぎってしまうことになります。
買取店との交渉では、相手から「これが限界です!」という価格を言わせることが非常に重要です。
査定を依頼した後、電話で交渉を重ねる
相手から限界額を引き出すためには、査定してもらった後、その場では即決せず、いったん持ち帰ってから電話で交渉するのがおすすめです。
最終的には、2~3社に絞り込んで交渉をします。
その際、「他店にも査定を依頼したら、そちらより高い金額を提示されたのですが」というふうに駆け引きをして、向こうから限界額を言わせるように仕向けます。
もちろんこの時も、他店の査定額を伝えてしまっては意味がありません。
ただし、買取の交渉では本当の大詰めにならないと、限界額を引き出すことはできません。
業者としては、できるだけ安く買い取らないと利益が出ないため、あの手この手で買い取り額を低く抑えようと努力します。実際、話の途中で何度も「限界額」が変わるはずです。
こうして、また電話を切っては別の業者に「他店ではもっと高かったのですが…」というふうに交渉を繰り返せば、いずれどの業者も「うちではこれ以上は無理です!」という限界価格を示さざるを得なくなります。
その金額がもっとも高かったところを選びましょう。
合同査定会を開くという方法も
基本的には、上記のように「査定後、電話での交渉」がおすすめですが、面倒だという方には合同査定会の開催もおすすめです。
合同査定会とは、複数の業者に同じ時刻に査定に来てもらい、業者同士で競ってもらう方法になります。「もっとも高値を提示してくれたお店で即決します」と伝えれば、どの業者も本気で勝負してくれるはずです。
ただしその際は、合同査定会であることを必ず事前に業者に説明しておくことがマナーです。
また、複数の会社に出張査定に来てもらうことになるため、開催した結果「やっぱりやめます」というのは失礼にあたります。つまり、本気でその日のうちに売る意思がある時にしか使えません。
ほかに合同査定会で気を付けたいのが、談合の可能性です。車の買取業者間には意外と「横のつながり」があるため、加盟業者の少ない小規模な一括査定サイトなどで業者を集めると、ひそかに談合が行なわれる可能性もあります。
合同査定会では、どうしても相場より買取価格を高くしなければいけないため、「今回は○万円を上限にしましょう」というふうに、業者間で秘密裏に約束事が取り決められる場合も実際あるのです。
こうした談合を防ぐためには、加盟業者の数が多い一括査定サービスを利用するか、もしくは大手と中小の業者にそれぞれ別々に連絡をして来てもらうことをおすすめします。
なるべく横のつながりがない業者同士を選べば、談合のリスクを減らすことが可能です。
愛車をもっとも高く売るコツまとめ
愛車を最大限に高く売るための最良の手段についてご紹介しました。
ここまで5つの方法を取り上げましたが、優先順位をつけるとすれば以下のようになります。
- 車は下取りに出さず、買取店で高く売る!
- 買取店とうまく交渉をする!
- 車を「高く売れる状態」にしておく!
- 車を売るタイミングに気をつける!(余計な経費をかけない)
- 車が高く売れる時期を選ぶ!
今回ご紹介した中で特に重要なのは、「ディーラーの下取りではなく買取店に売ること」と、「最高額で売るために、うまく業者と交渉すること」の2つです。
その上で、純正パーツをしっかりそろえるなどして、車の査定額ができるだけ高くなるようにします。
もちろん、車が高く売れる時期やタイミングを押さえることも、決して無意味ではありません。
しかし、車を売る時期は結局それぞれの事情にもよりますし、何より車の価値は1日1日落ちていきますので、「最適なタイミングをのんびり待つくらいなら、すぐに売ってしまったほうがいい値で売れる可能性が高い」のも事実です。
結局はいつ売るにしろ、車を高く買い取ってくれる買取業者に依頼して、しっかりと交渉することのほうが大事といえます。
幹線道路を走れば、数分のうちに「車買います」の看板をいくつも見かけるように、今、車の買取業界はかなりの激戦となっています。どの店も、他店より早く、そしてなるべく安く車を買いたいと思うのは当然のことです。
そんな中、大した交渉もなしで買取の限界価格を教えてくれる業者はまずいませんので、最高額で売りたいなら、売る側もしっかりと戦う準備をする必要があります。
ここでご紹介したコツを参考に、ぜひ大切な愛車を最高の価格で売れるようにがんばってみてください。
あなたに合った売却方法は?
現在、車の売却方法は買取業者や下取りだけではなく、オークション形式や特定車種に強い買取店などさまざまな方法があります。自分に最も合った売却方法を選んで最も高く売れるようにがんばりましょう!
※人気車から不動車まですべての車に価値がありますので、どちらか一方又は両方に一度買取査定をとってみましょう!