車買取の手順と行われる手続き
「車を売りたいけれど、なんだか面倒くさそう」「そもそも、何から始めればいいんだっけ?」という方も多いかもしれませんね。
ここでは、初心者の方でも安心して車を売るための手順や、行なわれる手続きなどについてくわしく解説していきます。
車買取のおおまかな流れ
車を買取に出す際のおおまかな手順は、以下の通りです。
- 買取店を選ぶ
- 必要書類の準備を始める
- 査定前の準備をする
- 査定に出す
- 契約・納車する
- お金を受け取る
- 移転登録(名義変更)
こうして見ると多くの手続きが必要なようですが、最近は買取店のサービスも充実していますので意外と手間はかかりません。
ただし、なるべく車を高く売るためにはある程度の手間をかけたほうがいい部分もありますので、そのあたりも含めてご説明します。
買取店を選ぶ
まずは、査定してもらう買取店を選ぶことからスタートします。
ちょっとインターネットで調べるだけでも数多くの業者がヒットしますが、買取初心者の方はなるべく大手の有名な買取店を選んだほうが安心です。
また、最近は「 一括査定サイト」を利用して複数の業者に見積もりを依頼することもできます。多くの業者からすぐに連絡の嵐がやってきますが、もっともいい条件で売るにはとても便利です。
書類の準備
車を売るには、いくつかの書類が必要です。
査定に出して、業者が決まってから用意しても遅くはないのですが、スムーズに手続きを進めるために、また「本当に売る意思があること」を業者側に伝えるためにも、できれば事前に用意しておくのがおすすめです。
自分でそろえなければいけない書類には、以下のようなものがあります。
自動車検査証(車検証) | コピー不可 |
---|---|
自賠責保険証明書 | 車検証と一緒に保管されていることが多い |
自動車納税証明書 | 有効期限内のもの |
印鑑登録証明書 | 発行から3ヶ月以内のもの |
実印 | 印鑑登録証明書に登録されているもの |
リサイクル券 (支払い済みの場合) |
紛失した場合は、「自動車リサイクルシステム」のサイトから「「自動車リサイクル料金の預託状況」を印刷する |
振込先の口座 | 売却代金の振り込みのため |
上記のうち、「車検証」「自賠責保険証明書」「自動車税納税証明書」「リサイクル券」などは車のダッシュボードにまとめて保管してあることが多いと思います。もし紛失した場合は、再発行の手続きをしましょう。
一方、「印鑑登録証明書」は役所で発行してもらう必要があります。まだ登録していない人は、まず印鑑登録から始めてください。
その他、車検証に記載されている氏名や住所が、印鑑登録証明書に記載されているものと違う場合は、「住民票」や「戸籍謄本」などが必要になることがあります。
また、ローンの残っている車を売る場合は「ローンの残債がわかるもの」も必要です。
多くの大手買取店では、ローン返済中の車でも買い取ってくれますが、いくら残債があるかを正確に伝えるためにも契約書や返済予定表などを用意しておきましょう。
査定前の準備
査定に出すお店を決めたら、連絡をしてそのまま車を持ち込んでもOKなのですが、少しでも高く買い取ってもらうためにここでひと手間をかけましょう。
まず、車の中を徹底的に掃除してなるべくいい状態にしておきます。基本的には以下を行なっておけば十分です。
- 目につくところの拭き掃除
- フロアマットを外して洗うか掃除機をかける
- 車内の不要なものを外に出しておく
- 軽く洗車しておく(コイン洗車でもOK)
ゴミはもちろん、ドリンクホルダーや消臭剤、ぬいぐるみなどもなるべく外しておいたほうが、車をスッキリ見せることができます。
車体についたキズや凹みについては、「できるだけ直しておいたほうがいい」という意見もありますが、慣れていない人が無理に行なうと逆効果になることが多いため、あまりおすすめできません。
下手な修理をするぐらいなら、そのままにしたほうが無難です。
また査定前の準備として、「付属品を用意しておく」ことも大切です。スペアキーをはじめ、取扱説明書、取り外した純正パーツなどもある場合はプラス査定になります。
査定に出す
準備ができたら、いよいよ査定です。買取店では、プロの査定士さんが車の状態を細かくチェックしながら査定額を算出します。
実は車を売る際にもっとも重要なのが、査定額が出た後の交渉です。
提示された金額が十分であるならそのまま売ってしまっても悪くはありませんが、できれば即決せず、つり上げられるところまでつり上げることをおすすめします。
そのためには多少の交渉力が必要になってきますが、もっとも便利なのは「他社の査定額を引き合いに出す」という手法です。そのためにも、見積もりは数社からとっておくようにします。
引っ越しやリフォームなどでも同じですが、交渉の際は他社の見積もり額をちらつかせて業者同士で競わせることが基本です。
どの業者も在庫を確保するために車を買い取りたがっていますので、うまく競わせて上げられるところまで上げてもらうようにしましょう。
特に買取初心者の方は、不当に低い価格で売らないためにも、事前に適切な買取相場を調べておくことをおすすめします。
今はインターネットで、おおよその相場を簡単に調べることができますので、ぜひ最低限の知識を得た上で交渉に臨んでください。
参考:買取相場表
契約・納車
納得できる金額で話がまとまったら、契約をかわして必要書類を渡します。
契約書は買取店が作成するため、すみずみまでよく読んだ上で捺印しましょう。特に「契約後のキャンセルの可否」や「後から車に問題が見つかった場合の対応」などは、しっかり確認しておきたいところです。
たとえば後から車に何らかの問題が見つかった場合、売主の責任を問われるかどうかは重要なポイントになります。
もちろん売主がわざと隠していたような場合は責任を問われますが、悪質な業者では契約後にもう一度車を細かくチェックし(再査定)、あれこれ文句をつけて買取価格を下げるという手段をとることもあるのです。
これを避けるためには、「JADRI(日本自動車流通研究所)」という団体に加盟している買取店を選ぶのがおすすめです。JADRI加盟の業者は再査定を禁止されているため、安心して取引ができます。
その他、売却代金の受け取り方法や日時などについてもしっかり確認しておきましょう。
お金を受け取る
車を渡したら、あとは入金されるのを待ちます。車買取では、契約後に銀行振り込みで入金されることが一般的です。
その前に、車の名義変更に必要な書類をすべて渡しておく必要があります。
たとえばガリバーでは、「車両と必要書類を渡してから最短で3~4営業日」に指定の口座に振り込まれることになっています。
移転登録(名義変更)
車を売った後は、車の所有者を売主から買取店に移すための「移転登録」という手続きが必要です。
普通自動車の場合は管轄の運輸支局、軽自動車の場合は軽自動車検査協会の事務所で手続きを行ないますが、この手続きは買取店が代行してくれます。
そのために、契約時に委任状などの書類を作成して渡しておきます。
移転登録は、車を譲渡してから15日以内に行なうことが法律によって決められているのですが、業者によってはそれ以上経ってからという場合もあるようです。
移転登録が遅れると、時期によっては「車を手放しているのに自動車税が課税される」といったことが起きますので、契約の際にいつ名義が変更されるのかもしっかり確認おきましょう。
まとめ
車買取の手順や手続きなどについてご紹介しました。
必要な書類さえ用意できれば、車を売ること自体は簡単です。ただし、せっかく愛車を手放すのならなるべく納得できる金額で売るためにも、車をきれいに掃除しておいたり、査定後にうまく交渉したりすることが大切になります。
特に初心者の方は、低い査定額で即決しないためにも、まずは複数の業者に査定を依頼することから始めてみましょう。
あなたに合った売却方法は?
現在、車の売却方法は買取業者や下取りだけではなく、オークション形式や特定車種に強い買取店などさまざまな方法があります。自分に最も合った売却方法を選んで最も高く売れるようにがんばりましょう!
※人気車から不動車まですべての車に価値がありますので、どちらか一方又は両方に一度買取査定をとってみましょう!