買取キャンセルと解約料
- 執筆者 モータージャーナリスト 金子
- (@car_kaneko)
車を買取業者に売却することが決まり、売買契約も交わした後のキャンセルは可能なのでしょうか?このページでは、買取キャンセルと解約料についてご説明します。
本題に入る前に、車を高く売ることができる2種類のサービスをご紹介しておきます!
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キャンセルできるかどうかは業者毎、タイミング毎に異なる!
愛車を買取業者に売却することが決まり、売買契約も交わしたものの、心変わりして、「やっぱり売りたくない」とか「別の業者に売りたい」と思ったことのある人もいらっしゃるかもしれません。
その場合、売買契約をキャンセルすることができるのかどうかが、とても気になるところだと思います。
実際のところ、キャンセルできるかどうかは、業者によっても異なりますし、キャンセルのタイミングなどによっても左右されます。
基本的に、契約後のキャンセルは業者側にとっては迷惑な行為であり、決して歓迎されないものですが、キャンセルする側の客の立場からすれば、単に優柔不断な場合ばかりとは限らず、「買取業者の営業トークの押しが強くて契約してしまった」「この価格は今、仮契約でいいので契約してもらいたい。さもないと、この価格は二度と出せない。」と言われ、あれよあれよという間に契約してしまった。といった、やむにやまれぬ事情がある場合もあります。
こういったキャンセルを申し出た客に対し、「迷惑料として10万円を請求します。同意しなければ、車も書類も返却できません」という主旨のことを言って迷惑料を要求するケースも過去にあったようです。
では、このような迷惑料の請求に応じる義務があるのでしょうか。
販売店側からすれば、「自動車の売買にはクーリングオフ制度が適用されないことになっている。だから、客側からのキャンセルには、迷惑料を請求できる」と主張したいところでしょう。
ただ、自動車売買に伴うこの手の苦情はかなり多いようで、消費生活センターでは、「契約を締結しただけの段階では、損害は発生していないと考えられる」との立場を示しています。
また、契約締結後に、買い取った車を別の客にすでに再販している段階、中古車オークションに出品した段階、そして、別の業者に落札された段階など、キャンセルによって、別の業者や客に迷惑が掛かる状態となっていることを立証できる場合以外は、キャンセル料を請求することは好ましくないとの立場をとっています。
買取契約後のキャンセルに対する各社の対応
買取契約後のキャンセルに対して、実際に買取業者ではどのような対応をとっているのでしょうか?
人気の高い買取業者のホームページを参考に、情報をリサーチしてみました。
人気中古車買取店のキャンセル対応
ガリバー | 入庫の翌日までは無償キャンセルが可能 |
---|---|
ビッグモーター | 記載なし |
ラビット | |
T-UP | |
アップル | |
カーチス | |
ユーポス (大阪西店) |
原則としてできないが、諸経費を支払えばキャンセルできる場合もある |
カーセブン | 引き渡し日から7日間まで無償キャンセルが可能 |
上記の買取業者の中で、契約後のキャンセルについて全店舗一律の規定をサイトに掲載しているのは、ガリバーとカーセブンの2社のみとなっています。
ガリバーのキャンセルルールは以下の通りです。
※ガリバー公式サイト「売買キャンセルルール(約款)」より
このルールを見ますと、契約書類を交わした後であっても、入庫日の翌日までのキャンセルであれば無償で対応してもらえることがわかります。
また、店舗に入庫済みで契約書を交わしていない場合は7日間まで、契約書を交わしておらず車も引き渡していない場合は、いつでもキャンセルが可能です。
一方、この期間を過ぎると一切キャンセルはできなくなると考えられますので、入庫の翌日までには最終判断をしなければいけません。
またカーセブンのホームページでは、キャンセルに関して以下のように記載があります。
※カーセブン公式サイト「カーセブンとは」より
カーセブンでは、なんと車を引き渡した日から7日間まで無償でキャンセルが可能です。これは、買取業者の中でもかなり寛容な対応であるといえます。
ただし、その後のキャンセルはお金に関わりなくNGとなっていますので、キャンセルを考えている場合は必ず7日以内に結論を出さなくてはいけません。
また、ユーポスでは大阪西店のホームページのQ&Aに、契約後のキャンセルについての質問があり、それに対して以下のような回答があります。
つまり諸費用を支払えば、状況によってはキャンセルできる可能性があるということです。
その他の買取業者では、契約後のキャンセルについてホームページ上に規定がないため、契約書に記載されている内容を確認する必要があります。
また、同じ業者でも店舗によって対応が異なる場合がありますので、キャンセルの可能性がある場合は契約書を交わす前に担当者に確認しておきましょう。
ちなみに、「JADRI(日本自動車流通研究所)」という団体に加盟している業者であれば、契約直後の解約におけるキャンセル料を撤廃していますので、心配な方はJADRI加盟の業者を選ぶのがおすすめです。
上記で挙げた業者の中では、ガリバー・ビッグモーター・アップル(一部店舗)・カーチスなどがJADRIに加盟しています。
ただし、どの業者であってもすでに買い手がついている場合はキャンセルが難しくなりますし、車の整備や清掃を終えている場合はその費用を弁償しなければいけないことが多いでしょう。
キャンセル料なしで解約したい場合は、契約後できる限り早く、業者側に実損が出ないうちに申し出ることが大切です。
事前にキャンセルポリシーを確認しておくべき
このような、キャンセルができない、もしくはキャンセル料を請求されるといったケースを未然に防止するには、業者との交渉において、自分自身が納得できるまで契約をしないようにするとか、強引な営業トークを真に受けて契約しないようにするといった、心構えが必要です。
但し、それでもあとになってから、「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースは往々にしてあるものです。
ですから、誰もが、「もしかするとキャンセルするかもしれない」という可能性をあらかじめ考慮し、事前にキャンセルポリシー(業者のルール)をホームページで確認しておくか、契約書に印鑑を押す前に、契約書にキャンセルに関する記載事項があるかどうかを確認しておくことが望ましいです。
キャンセルポリシーは、業者によって異なりますが、ある大手買取業者は、車両が店舗に引き取られたあとであっても、書類の授受が完了していない場合には、7営業日までキャンセルが可能と定めています。
但し、車両がすでに中古車オークションに出品されている場合は、2営業日まではキャンセル可能ですが、3営業日以降はキャンセル不可といった具合に、契約後の車両手配の進捗状況に応じて、明確なキャンセルポリシーを定めています。
事前に目を通しておくことをお勧めします。
あなたに合った売却方法は?
現在、車の売却方法は買取業者や下取りだけではなく、オークション形式や特定車種に強い買取店などさまざまな方法があります。自分に最も合った売却方法を選んで最も高く売れるようにがんばりましょう!
※人気車から不動車まですべての車に価値がありますので、どちらか一方又は両方に一度買取査定をとってみましょう!