買取価格0円の車の特徴
- 執筆者 モータージャーナリスト 金子
- (@car_kaneko)
車の買取依頼をして査定を行った場合に、買取価格が0円となってしまうことがあります。そのような査定額になってしまう車の特徴と、対処方法について解説します。
買取査定0円と言われてもこちらから複数業者であればどこかで値段がつく可能性は大いにあります。
なぜ0円なのか?その理由とは?
車の買取依頼をして査定を受けた時、はからずも0円の査定を受けてしまうことがあります。
売却することでいくらかのお金を手にすることができると期待して買取査定を受けたのですから、不満に思うことでしょう。なぜ0円になってしまったのでしょうか。
査定員は、査定を行う時には査定本を査定基準としながら行います。メーカー、車種、走行距離、エンジン、トランク、内装、ボディの状態、マフラー、塗装状況など、様々な確認項目を査定の対象とします。
基本的に人気車は高く売ることができるため、売られる車が人気車かどうかが重要な査定項目となります。この判断を行った後に、年式や走行距離などを判断していきます。
したがって、人気車で年式が新しく、さらに走行距離が少ない車は高い査定額がつくことになります。
逆に、買取依頼の車を査定したとき、人気のない車であり、年式は古く、走行距離は長大で、外装も内装もボロボロという車であれば、値段がつく根拠が全くなくなり、業者としては0円とせざるを得なくなります。
したがって、買取価格0円の車の特徴を一言で言うならば、「誰もが乗りたくない(売れない)車」ということになります。
この他の特徴としては、例えばタイヤのパンクや長年の放置によってタイヤの癒着が激しくて移動が困難であり、さらに引き取り用のトラックが入って行けない場所に車がある時などは、引き取ることができないため買取も不可能となります。
また、大手買取業者ならば0円になることはないだろうとする考え方もありますが、大手買取業者は確かに資金が潤沢である一方で、広告費、人件費、店舗運営費などに莫大なお金がかかっているため、売れない車に対しては0円やそれに限りなく近い査定担ってしまうのは仕方のないことであるとも言えます。
買取価格0円を避けるためにはどうするか?
買取価格が0円の査定を受けた時、すぐに売れないと判断してしまうのは早計です。1社目で0円の査定を受けたとしても、複数の業者に依頼するうちにいくらかの値段を提示してもらえることもあります。
これは、買取業者はそれぞれ独自の販売ルートを持っているものであり、車の需要も異なるからです。
たとえば、最近は店頭で売れなかった車を業者専用のオートオークションに出品する買取店が増えています。
オートオークションには、国内の業者だけではなく、海外のバイヤーや輸出業者なども多数参加しているため、海外で需要のある車はそれなりの値段で落札されることも多いのです。
また、多少状態の悪い車を格安で売るチャネルを持っている買取店なども、いくらかの値で車を買い取ってくれる可能性があります。
このため、ある業者は価値がないと判断した車でも、別の業者では価値を見出してくれることがあり、そのような時には買い取ってもらえる可能性も十分にあります。最低3社くらいは査定を依頼し、自分の車の価値を見極めるとよいでしょう。
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また、車はディーラーの下取りに出さず、買取の専門店に持っていくことも基本中の基本です。
ディーラーはそもそも新車の販売が本業であり、中古車の買取に力を入れているわけではないため、買取店なら値のつく車でもあっさりと0円査定になってしまうことがあります。
ディーラーでも、年式が新しくて走行距離も少ない車であれば、それなりの金額で下取りしてくれることはありますが、あまり状態が思わしくない車は迷わず買取店に持っていくべきです。
0円査定の車を買い取ってもらうためのコツ
実は、0円査定を受けた車は大きく2つに分かれます。
- 本当は価値があるけれど0円
- 本当に価値がないから0円
このうち、とくに気を付けたいのが①の車です。
本当は3万とか5万で売れる車を、自分で処分する手間がかからないからという理由で、言われるがまま0円で引き取ってもらう人が少なくありません。
しかし、実は国内では買い手がつかなくても、海外ではまだまだ売れる車も多いため、0円で引き取られた車がオークションでは10万円以上で売られる、ということも普通にあるのです。
ところが、売る側も自分の車が相当古くて状態が良くないことを知っているだけに、0円査定が出ても「やっぱりそうですよね…」と簡単にあきらめてしまうことがあります。
しかし、ほかの買取店に持っていけば安くてもいくらかで買い取ってもらえる可能性は十分にありますので、安易に0円で納得せず、複数の業者に査定を依頼することが大切です!
その際、一軒一軒まわるのは大変ですから、ネットの 一括査定サイトを上手に利用してみてください。
一方、②は完全に故障していて修理不可能であるなど、中古車として売ることが難しい状態の車です。
ただしこの場合もまるきり0円というわけではなく、使える部品を取り外したり、スクラップにして鉄くずにしたりすることで、実はいくらかのお金は生まれます。
最近は、こうした廃車を専門に買い取るお店も増えていますので、もしどの中古車買取店でも本当に値がつかなかった場合は、ぜひ相談してみましょう。
自分で廃車にするとなると、陸運支局での手続きも面倒ですし、解体業者に手数料を支払わなければいけないこともありますが、廃車買取業者なら手続きを代行してくれる上、鉄くず代としてお金をバックしてくれるはずです。
まとめ
買取価格0円の車の特徴と、そのような車に値をつけてもらう方法などをご紹介しました。
確かに、年式が古くて走行距離も多い車は中古車としての価値が低いため、高く買い取ってもらうことは困難です。
しかし、中古車市場も今やグローバル化していますから、まだ使える車は必ずどこかで買い手がつきます。
ですから、1つの買取店で0円査定を受けてもすぐにあきらめるのではなく、複数の業者に査定を依頼してみてください。
また、中古車としてはもう使えない車であっても、取り外した部品を販売したり、鉄くずを海外へ輸出したりすることで、いくらかの利益は生まれます。
つまり「車である以上、完全に価値が0円」ということは基本的にありません。
まずは複数の中古車買取店で査定を受け、もしいずれも0円だった場合は廃車専門の買取業者に相談する、という手順を踏みましょう。
あなたに合った売却方法は?
現在、車の売却方法は買取業者や下取りだけではなく、オークション形式や特定車種に強い買取店などさまざまな方法があります。自分に最も合った売却方法を選んで最も高く売れるようにがんばりましょう!
※人気車から不動車まですべての車に価値がありますので、どちらか一方又は両方に一度買取査定をとってみましょう!