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逆になぜ下取りでは高く売れないのか?

驚く男性の画像

下取りは販売店でそのまま古い車を売るので手間がかからず楽ですが、必ず損をしてしまうカラクリがあります。実際の見積書の例をとって詳しく解説しております!

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買取以外で車を売る方法に、下取りという方法があります。

下取りというのは車を購入するお店でそのまま古い車を売ることを言います。よくあるのがディーラーで新車を買うのと同時に今乗っている車を売るといったケースです。

現在車を売る人の6~7割は下取りで車を売っていますので、買取よりも下取りで車を売る人の方が多いんです。たしかに下取りであれば1つのお店で売却から購入まで完結しますので手間もかからずいいような気はします....。

しかし実は下取りは買取よりも損をするようにできていますので、6~7割の人は数万円~数十万円損をしているという事態に陥ってしまうのです!

この事実を知っている方はほとんどいないのが現状です(^^;)

下取りで損をするカラクリ

ではなぜ下取りで損をするのか?そのカラクリを実際の車の売買が行われる商談で見ていきましょう!

まずは<下取り有>のケースです。

下取り有のケース

販売店の営業マンは見積書を作成する前に必ず、下取りの有無を聞いてきます。下取りがあることを伝えると、上記のような見積書を出してきます。新しい車の支払総額が300万円であり、そこから値引き額が5万円、下取り額が60万円です。

値引き5万円というのは安い気がするのでもっと増やせないか聞いてみると、「これで限界です。」といった回答や、「下取り額をもっと安くしないといけない。」といった回答など、値引き額と下取り額で調整しようとしてきます。

これは一般的によく行われている手法で、欲しい車の見積書を目の前にだされて、下取り額も60万円と高値をつけてくれていると、まあ値引きはこんなもんかという気になってしまうのです。欲しい車を購入する高揚感につけこんだうまい手法です。

しかし実は車の値引き額はもっともっと増やせます。しかし値引きを増やす=販売店の利益が減るということなので、値引き額と下取り額でうまく調整して、少しでも販売店の利益を確保しようとしてくるのです。

支払総額300万円、値引き5万円、下取り60万円ということで、結局、65万円安くなったという計算になりました。実際に支払う金額は、支払総額300万円ー65万円で235万円になります。

次に<下取り無>古い車は買取業者に売るケースです。

下取り無しのケース

<下取り無>のケースでは、販売店にはシンプルに新しい車の購入価格と値引きだけの見積書を作成してもらい、古い車は買取業者で売ります。

支払総額300万円、値引き20万円、買取業者の買取価格55万円です。支払総額は当然同額ですが、値引き額が20万円になっています!<下取り有>のケースでは値引きが5万円でしたね。そうなんです!下取りがなければここまで値引き額って増やせるんです。

下取りが無い場合は値引き額を増やしてお得感をださないと買ってもらえないので、販売店ができる最大の値引き額を提示してくれるのです。汚い手に思えますが、これを逆に利用しちゃいましょう!

買取業者の買取価格は55万円でした。<下取り有>のケースで販売店の下取り額は60万円でしたね。数字だけ見ると買取業者の方が5万円少ないように思えますが、値引き額が20万円と大きいので、結果的に75万円安くなったという計算になります。

車の売却方法を下取りですべて任せるのではなく買取を選ぶことで、安くなる金額を65万円→75万円+10万円増やすことができたのです!

今回のケースでは<下取り有>よりも<下取り無>の方が10万円得をした計算になりましたが、非常に現実的な金額を例にしましたので、実際もこのような形で10万円以上は得をするケースが多くなります。

※実際は車種によって値引き額が20万円以上になるケースもありますので、もっと得する可能性はあります。

車のディーラー下取りが安い理由とは?

ディーラー営業マンの画像

上でご紹介したように、車はディーラーに下取りしてもらうよりも、買取店に売ったほうが結果的に得をします。

よほど年式が新しくて状態がいい車であれば、自社の流通ルートで高く売れるため、買取店と同じくらいの値で下取りしてもらえる可能性はありますが、そうでない車は買取店よりも安いのが普通です。

しかし、なぜディーラーは下取り価格を高くしようとしないのでしょうか?その理由をいくつか挙げてみたいと思います。

ディーラーは新車の販売が本業だから

ディーラーの本業は、言うまでもなく新車を売ることです。

ディーラーも、下取りした車の多くをオートオークションなどで販売しているのですが、本業はあくまで新車を売ることですので、「なんとしても下取りしてやろう!」とまでは思っていません。また、中古車を販売するためのルートやノウハウも、買取店ほど豊富ではありません。

ディーラーにとって、下取りは「新車を買ってもらうためのサービス」という位置づけなのです。実際、営業マンによっては「よそに持って行ったほうが高く売れますよ」というアドバイスをしてくれることもあります。

高く下取りすると、新車が売れなくなるから

ディーラーが古い車を高く下取りしてしまうと、新車の売れ行きに影響をきたすおそれもあります。

ディーラーとしては、できればお客さんに3~5年間隔でどんどん新しい車に乗り換えてもらうのが理想的です。つまり、車の価値が大きく下がる前に高く下取りして、そのぶん新車を値引きする、という流れですね。

しかし、もし6年落ち、7年落ちの車を買取店と同じ価格で下取りしてしまったらどうなるでしょうか。お客さんとしては、「これだけ乗ってもそんなに高く下取りしてもらえるなら、新車に乗り換えるのはまだ先でいいや」と思うはずです。

だからこそ、ディーラーとしては古い車をあまり高く下取りできません。「今の車の価値が下がる前に、新車に乗り換えませんか?」というのがディーラーの基本姿勢なのです。

買取店とは査定の基準が異なるから

買取店に比べると安いディーラーの下取り価格ですが、かといってディーラーも不当に安く査定しているわけではありません。

基本的にディーラーでは、日本自動車査定協会(JAAI)が毎月発行している「イエローブック」という本を基準にして査定しています。イエローブックは、オートオークションの市場平均価格をもとに作成されている、中古車査定のガイドブックです。

しかし、イエローブックには「輸出業者の取引価格が反映されていない」という大きな欠陥があります。

じつは、オートオークションの落札の3分の1が、輸出業者によるもの。高性能で安全な日本車は海外でも人気が高いため、多数の輸出業者がオートオークションに参加して、中古車を仕入れているのです。

買取専門店では、こうした輸出業者のデータも含めた市場価格をもとに査定を行なっていますが、ディーラーの査定はそうではありません。これだけでも、買取価格が下がってしまうことになります。

このように、ディーラーの下取りが安いのにはそれなりの理由があります。

一方、買取専門店は「中古車の買取と販売」が本業ですので、1台でも多く車を仕入れないことには商売が成り立ちません。

また、買い取った車を売りさばくためのノウハウやルートも豊富ですし、実際のリアルな市場価格にもとづいた査定を行なっています。

こうした理由を考えますと、ディーラー下取りよりも買取店の買取価格が高いのはごく自然なことといえるでしょう。

ディーラー下取りでは、新車の値引きがわかりにくくなる!?

安いという以外に、ディーラー下取りにはもう1つデメリットがあります。それは、新車の値引き率がわかりにくくなる、ということです。

上でご紹介した値引きの例を見てもわかるように、ディーラーは「新車値引き」と「下取り価格」の両方で、値引き額を調整しています。「高く下取りしてもらえた!」と喜んでいたら、じつは単に新車値引きが減らされていただけで、トータルで見るとそれほど得をしていない、というケースは実際少なくありません。

下取り車があると、どうしても新車の値引きがわかりにくくなってしまいますので、今の車は買取店に売って、ディーラーでは単純に新車値引きだけを受けるのがおすすめです。そのほうが、新車を適正に値引きしてもらえる可能性が高くなります。

まとめ

ディーラー下取りではなぜ高く車を売れないのかについて、くわしく解説しました。

下取りは車を購入するお店でそのまま売却までできますので、手間がかからず非常に楽であることは確かなのですが、やはりその分、販売店側の都合のいいように扱われてしまうといったデメリットもあるのです。

私は10万円損をしたくはありませんので、車を売る際は必ず買取業者で買取額を聞いてから、販売店では<下取り無>で見積もりをとることにしています。

ここまでで、STEP1:なぜ買取査定なら高く売れるのか?、STEP2:逆になぜ下取りでは高く売れないのか?と、車の売り方としては買取が高く売れるという理由を詳しく解説してきましたが、「じゃあ結局何をすればいいの?」というお声や、「理屈はいいから先に高く売る方法教えて!」というような方のために、STEP3を用意しておきました。

STEP3:めんどくさいから先に高く売る方法教えて!

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