改造車でも少しでも高く売る方法

- 執筆者 モータージャーナリスト 金子
(@car_kaneko)
車を高く売るためには基本的には純正の方が高く売れます。その理由と、純正部品がない場合でも改造車を少しでも高く売る方法をご解説しております!
改造車の高価買取は狭き門!

車を買ったら自分好みにアレンジしたいと誰もが思うものです。
お気に入りの芳香剤をつけてみたり、カーナビをつけたり、車高を下げたりと様々なアレンジができます。
中には違法改造をしている人もいるかもしれません。
もちろん公道で乗る車が違法改造をしてはいけませんが立派なアピール方法ではあります。自分好みに仕上げた車に乗っている満足感はとても気持ちの良いものです。
しかし、愛車をカスタムして月日が経ち新しい車に乗り換えようと思い今乗っている車を売ろうと決心して中古車買取り専門店に持って行くと査定価格が思っていたより安い価格だったなんてことはよくある話です。
その原因としては自分好みにカスタムをしていたことにあります。自分好みにカスタムでは、たとえ何十万円、何百万円をカスタム費用に費やしていたとしてもそれは自己満足の世界でしかないのです。
カスタム好きの人たちには理解してもらえることはありますが、一般人に受け入れてもらえなければマイナス査定の対象となりかねません。
もしもカスタム専門の中古車買取り専門店があるのであれば、そちらで査定をしてもらうと自分の希望した金額で買取ってもらえるかもしれません。
しかし、そのような特殊な中古車買取り専門店はどこにでもあるわけでもなく、また特殊な中古車買取り専門店であったとしてもカスタムされている内容によっては査定価格が下がる可能性もあります。
このようにカスタムの世界は非常に狭き門となっています。
改造が大衆向けであるかどうか
それよりも確実に査定価格を上げる方法は潔く純正に戻すことです。
純正に戻すことによって万人受けする車に戻り、ポイントを抑えたような軽いカスタムであれば査定のプラス対象として見られる可能性も出てきます。
ただし、ここで注意しておかなければならないことはカスタムしたりして純正の状態から外したネジなどは通常外されることがない部分です。
もしかすると事故を起こしているのではないかと勘違いをされてしまうかもしれませんので覚悟が必要です。
場合によってはカスタムしていたことを素直に説明して理解してもらうことも大切です。煙たがられることがあるかもしれませんが、それでも事故車としての烙印を押されるよりはマイナス査定にはなりません。
車を売るにあたってカスタムしている車と純正の車は紙一重です。査定価格が高いカスタム車とは大衆受けするカスタム車ということを覚えておきましょう。
むやみやたらにカスタムするのではなく、売るときまで考慮した大衆向けのカスタムをしていくことも大切です。
カスタムするなら純正のオプションパーツで!

量販車をカスタム化して自分好みにする目的は、大きく分けると他の量販車と差異化をつけて目立ちたいから、量販車の性能では満足できないからという2つの理由があります。
しかし前述してあるように、部外品のパーツを使っての改造は量販車の持つ汎用性の範囲が狭くなり、一般受けしなくなることから下取りや買取りに出す場合、査定価格がかなり厳しくなります。
カスタムが好んで行われる車種のほとんどは男性向け、あるいはスポーツカーなので、カスタム化したいのであれば購入時から純正品のオプションパーツを取り付ける方法が、車両の査定価格を下げない方法のひとつです。
最近の男性向けやスポーツカーは、他車と差異化をつけるためのオプションが豊富に揃っています。
たとえばダイハツのタントカスタムには、エクステリアからインテリアまでさまざまなオプションパーツがあり、これらを装着すれば元々派手なデザインがさらに目立つことは間違いありません。
エクステリアではブラックメッキのフロントグリルやアンダーグリル、さらにアンダーガーニッシュまで用意され、さらにチェッカー模様のワイドバイザー、サイドストライプ、サイドエンブレムなどで加飾することができます。
インテリアでは本皮風のシートカバーやmomo製の本革巻きステアリングホイール、夜のドライブをスタイリッシュに演出するイルミネーションなども設定されています。
これらのオプションは、下取りや買取りの査定においてプラス交渉するための要素になります。
走りのカスタムならばコンプリートモデルがオススメ!
走行性能のカスタム化を図るのであれば、コンプリートモデルを購入する方法があります。
トヨタのG's、スバルのSTI、日産のnisumoなど各メーカーにはスポーツモデル開発に携わる部門があり、その部門では量販車の走行性能を高めたコンプリートモデルを販売しています。
たとえばトヨタのヴィッツは訴求対象が広いコンパクトカーですが、スポーツモデルのRSをベースにしたG's Vitzというコンプリートモデルがあります。
ロッカーパネルにスポット溶接を6ヶ所追加、さらにフロントとリアにプレース補強を施すなどスポーツ走行のためのチューンを本格的に行っており、ヴィッツとはまったく別物のスポーツカーに仕上がっています。
フロントマスクを専用デザインに変更している点も大きな魅力のひとつです。
コンプリートモデルは、ニーズが少ないもののコアなファンが多いことから、中古車市場でも人気があるため、査定価格は高値が期待できます。
ただし、コンプリートカーのメリットを知らない買取業者もいるので、売却する際はガリバーなど大手に依頼した方が確実です。
純正部品がない場合でも少しでも高く売る方法

エアロパーツや足回り、さらに吸排気系やコンピューターまで及ぶエンジンチューンした改造車は一般的な買取業者では極端に低い査定額となります。
それまで改造にかけた費用がほとんどムダになってしまうことはけっして珍しくありません。
改造車は信頼できるショップや修理工場でカスタマイズしたといってもメーカー保証の対象外となり、いつ故障するか分からないことも査定額が低くなる要因のひとつですが、それに加えて一般的な買取業者は車全体の査定には詳しくてもエアロパーツやエンジンチューンの社外品に対する知識まで備えていないことも関係しています。
社外品のカスタマイズパーツには車検に合格するように設計されており、しかも純正パーツをはるかにしのぐ高価な商品が数多くあります。
それらを組み込んだ車種は一般的なユーザーには価値が認められなくても、趣味が共通のユーザーには高い価値があります。
一般的な買取業者へ査定依頼するのであれば純正パーツに戻した方が高値売却は期待できますが、車検に合格できる範囲内のカスタマイズでしかもパーツ類が高価な場合は元に戻さず、カスタマイズ専門店への査定依頼をおすすめします。。
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一括査定サイトでカスタマイズ専門店の査定を受ける
現在、中古車販売店は細分化しており、カスタマイズした4WDやスポーツカーの専門店は増えています。
車検に合格する高価なパーツを組み込んだ車種は共通の趣味を持つユーザーにとって、最初からカスタマイズする必要がないので一定の需要があります。
カスタマイズ専門店であればパーツ類の性能や価値を正しく評価できるので、組み込んだパーツ類によっては高値買取が期待できます。
カスタマイズ専門店に査定依頼する場合、ネットの
一括査定サイトを利用すると便利です。
一括査定サイトには規模こそ小さいけれど4WDやスポーツカー、ドレスアップ車を専門に買い取る業者も多く登録しているので、カスタマイズカーでも高値をつける業者が必ずいます。
純正部品に戻す手間、費やした時間とお金を考えたらカスタマイズしたまま売却する方が経済的です。
なお、専門店の買取価格が不満の時は「ガリバーフリマ」を利用するのも方法のひとつです。
カスタマイズカーの売却はこれまで個人売買が主体でしたが、名義変更や支払いの不安などがどうしても払拭できません。
「ガリバーフリマ」は買取交渉を個人間で行い、面倒な配車や書類手続きはガリバー事務局が行ってくれる便利な中古車専用フリーマーケットです。
売却できるまでの費用は無料なので、試してみる価値は十分にあります。
あなたに合った売却方法は?
現在、車の売却方法は買取業者や下取りだけではなく、オークション形式や特定車種に強い買取店などさまざまな方法があります。自分に最も合った売却方法を選んで最も高く売れるようにがんばりましょう!
※人気車から不動車まですべての車に価値がありますので、どちらか一方又は両方に一度買取査定をとってみましょう!